私たちのメッセージ

声明文
~アレッポ最後の病院をみて~

声明文
~アレッポ最後の病院をみて~

私たち職員は、NHKスペシャルの「アレッポ最後の病院」を見て強い衝撃を受けました。何の罪のない人々が、そして多くの子どもたちが、なぜあれほど惨く殺されなければならないというのでしょうか。しかもこれは過去の映像ではなく、現在進行している出来事だというではありませんか。

私たちの職務であるソーシャルワーカーとしての倫理綱領には、「すべての人間を、出自、人種、性別、年齢、身体的精神的状況、宗教的文化的背景、社会的地位、経済状況等の違いにかかわらず、かけがえのない存在として尊重する」とあります。現在、シリアで起こっていることは、そうした倫理綱領の真逆の出来事であり、人間として許すことができない非道なことです。

私たちの支援業務の根底には、人間は無条件に尊重されるべき尊厳のある存在なのだという思いがあります。ところがシリアの現在の出来事は、それを根本から覆してしまう現実があります。

シリアの状況を知った私たちは現在の問題として、これを無視することはできません。これを無視しながら利用者の支援をすることは、支援の根本を喪失することになると考えます。よって職員一同の同意のもとに以下の内容を声明として、私たちの周囲に訴えていきます。

私たちは一刻も早いシリアの平和を求めます。

私たちはシリアで繰り広げられている如何なる暴力にも反対します。

私たちは今後、シリアで苦しむ人々のために、私たちにできる行動をしていきます。

私たちは一刻も早いシリアの平和を求めます。

私たちはシリアで繰り広げられている如何なる暴力にも反対します。

私たちは今後、シリアで苦しむ人々のために、私たちにできる行動をしていきます。

2017年4月5日
社会福祉法人ベテスタ
理事長 李 在一


2017年3月19日放送 NHKスペシャル
『シリア 絶望の空の下で
閉ざされた街 最後の病院 』
番組公式ホームページはこちら

シリアの現状を映像を通して見た職員がそれぞれ感じた事をご紹介させていただきます。

「シリア内戦についての感想」 浦田 勇

シリア内戦など、国際的な内戦については大学時代に勉強したことがある。しかし、社会人になってからは見なくなった。今回、久しぶりに見て凄惨さを再確認した。
地球はひとつであるが、地域によってこんなにも貧富の差があるのだ。富ある国が、貧しい国を利用している。シリア内戦も、アメリカとロシアの代理戦争であった。国によって優劣がある状況である。これは、人間に優劣がついているのと同等である。これは、人権に反している。
ソーシャルワーカーは、人間の尊厳を守らなければならない。施設の利用者だけではなく、世界の尊厳を守るように行動すべきことを意味する。

「シリア戦争について」 岸本 茉子

シリア戦争の映像を観て、普段観た事のない映像を観て本当に驚きました。
私自身が「シリア戦争」が起こっているのは知っていましたが、実情やなぜシリア戦争が起こったのかは知りませんでした。
子供たちが血まみれになっていたり、兄弟が死んで行くのをただ観る事しかできなかったり、情報さえも遮断されている環境で、私一人が発信したところで何が変わるんだろうという思いが最初に出てきました。
しかし、施設長の「これからの時代は数ではない、一人の想いが大切」という話に改めて発信することの必要さを感じました。
戦争はどんな理由があろうと反対です。1度起こしてしまったら平和な日々には戻れないと思います。

「シリアの映像感想」 前川 幸穂

同じ地球上の国でもあんなに無責任な事が起きているとは思ってなくて映像を見た時、驚きと悲しさでいっぱいになりました。何も罪のない市民が、権力同士の戦いに巻き込まれ今私たちが息をしている間に多くの方々が亡くなっていると言う現実を、世界中の方々が知っていなければいけないと思います。子供から高齢者まで年代関係なしに、アレッポに住んでいるというだけで空爆を落とされ命を奪われています。地下に逃げても無傷ではなく、逃げる場所がないので毎日怯えながら過ごしていることを思うと、胸が痛くなります。「誰か1人が死ぬぐらいなら家族全員で死んだ方がマシ」「救える人だけ病室に運んで、それ以外は見捨てる」など現実ではありえないことが起きているのに、報道されないので私たちは何も知らずに裕福に生活しています。この機会に、ぜひみなさんに知っていただき自分の価値観を変えて、困っている人たちを助けないといけない!!社会福祉法人はこういう事を一切触れないけど私たち支援員は無関係とは思わず、周りで起きている現実を見ていく。

「シリア 絶望の空の下で ・・・・・」を見て 鎌倉 正俊

「シリア 絶望の空の下で・・・」を見て思った事は、人と人との争いは如何に悲惨な結果をもたらすという事です。
冷戦終結後は今も多くの地域、国で内戦が勃発しています。思想や宗教の違いから意見の対立を生み、また自らの利益のために対話や交渉による解決を見出すのではなく、暴力でそれを解決しようとしています。
一番手っ取り早い方法かもしれないが、実はそこには人道的な思想や秩序もなく、無差別殺人が繰り返され、相対するもの同士がそれぞれをテロ行為と位置付け、復讐に復讐が重なってどんどん泥沼にはまり込んでしまいます。
その戦いのための武器や弾薬はどこから来るのでしょう。冷戦後の大国や国連に名を連ねる国からいくらでも入ってきます。軍事産業は莫大な利益を生むからです。武器を輸出供給している国々は、紛争地域の非人道的な殺戮に対して批判はするが内政干渉だとして、自分達に不利益が及ばなければ手を差し伸べないし、自分達に利益があれば表に出ない形で積極的に中に入っていきます。
戦争は残虐な殺戮や破壊をもたらします。それは戦争がなせる行為であり戦争は人間が作り上げた怪物そのものです。しかしその怪物を作らないようにするのも人間です。私たちは今平和に暮らしていますが、ビデオで見た光景がかつての日本にもあった事を忘れてはいけません。東京大空襲をはじめとする各地への空襲、そして広島、長崎への原爆投下、これらは全て無差別殺人であって戦争がなしえる非人道的行為です。これはいわゆるテロ行為と何ら変わりはない。
私たちは戦争がいかに悲惨なものであるかを理解し、一人ひとりが戦争を起こさない世界、戦争のない世界を作っていかなければいけないという意識を持つ事が大切だと思います。それには、人を思いやったり受け入れたり、理解するなかで自分の思いや考えを対話の中で解決していく努力をしていかなくてはいけないと思います。時間のかかる事かもしれないが、その地道な行動がなければ争いは起きてしまいます。
争いのない平和な世界にしたいなら、一人ひとりが醜いものに背をそむけることなく、その事に向いあった対話が必要かと感じました

「シリアの映像を見て」 佐伯 未央

どこかの国で映像のような爆弾が投下され亡くなっている人がいることを他の番組などで観たことがあり、その時はすごく胸が苦しい思いをしましたが数日立つとその映像のことは忘れて日々生活を送っていました。
今回、全体会議を見て「もし、日本で同じことが起こったときに利用者さんはどうなるんだろう」という視点で映像を観ました。私たちは「当たったら死ぬから逃げる、隠れる」という事を咄嗟に判断して行動することは可能だが、利用者さんは「当たったら死ぬ」ということすら理解できないので被害になるのは目に見えています。
巻き込まれるのはその戦いをしている本当に意味され知らされない市民であり、犠牲になるのは市民であると言うことと、その中でも最も被害に合う確立の高いのは子どもや高齢者に続き障害者である事を考えてほしいと思いました。